2025.09.17
大腸カメラ前処置に用いる錠剤下剤ビジクリア®
当院では、大腸内視鏡検査の前処置薬として ビジクリア®(ビサコジル錠) を導入しております。ビジクリアは大腸粘膜を刺激して腸の蠕動運動を促進するとともに水分分泌を高め、便の排出を助ける作用を持つ薬剤です。その結果、腸管洗浄液の効果を高め、腸内をきれいに保つことで検査の精度向上に寄与します。
錠剤タイプであるため、液体下剤に比べて飲みやすく、味覚的な不快感がないことが大きな利点です。特に、液体の下剤に抵抗感がある方や、これまでに液体の下剤を飲んで嘔吐してしまった経験のある方には、錠剤タイプの下剤をお勧めしています。患者様にとっては服薬負担の軽減につながり、安定した腸管清浄度が得られるため、有用な薬剤といえます。
一方で、腸閉塞や重度の腹部疾患がある方には使用できない場合があり、また高齢者や腎機能低下例では電解質異常に注意が必要です。下痢や腹痛などの副作用が生じる可能性もあるため、当院では患者様への事前説明を徹底し、安全にご使用いただけるよう配慮しております。
このようにビジクリアは、患者様の前処置負担を軽減しつつ、大腸内視鏡検査の質を高めるための重要な補助薬剤です。当院では最適な前処置法を検討の上、安全性と有効性を両立させた体制で大腸内視鏡検査を実施しております。