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Columnコラム

除菌後の逆流性食道炎と胃酸分泌回復のメカニズム

ピロリ菌除菌後には、逆流性食道炎が新たに出現したり、これまで目立たなかった逆流症状が明らかになったりすることがあります。これは、除菌によって胃粘膜の炎症が改善し、低下していた胃酸分泌が回復することで、胃酸逆流を感じやすくなるという生理的変化が背景にあります。

除菌前の胃では、萎縮性変化や炎症のために酸分泌が抑制されていることが少なくありません。そのため、除菌後に酸分泌能が正常化する過程で、胸焼け、咽頭の違和感、慢性咳嗽といった非典型的な逆流症状が現れることがあります。これらは除菌後の酸分泌回復に伴う生理的な変化としてみられることがあり、多くは経過とともに自然に改善していきます。

症状が気になる場合には、プロトンポンプ阻害薬(PPI)やカリウムイオン競合型酸分泌抑制薬(P-CAB)などの胃酸分泌抑制薬を併用することで症状の緩和が可能です。一方で、逆流症状が持続する場合や咽頭症状が強い場合には、食道炎の有無や重症度を確認するために内視鏡検査を行い、適切に治療方針を調整することが望まれます。