2026.02.20
近年増加している食道胃接合部がん―標準手術が確立へ
近年、「食道胃接合部がん」と呼ばれるがんが増加しています。これは食道と胃の境目にできるがんで、食生活の欧米化や逆流性食道炎の増加などを背景に発症が増えていると考えられていますが、これまで標準的な手術方法は明確に定まっていませんでした。
こうした中、大阪大学消化器外科学の研究チームが国内42施設・1,000人以上の患者データを解析し、最も長期予後が良好となる手術範囲を明らかにしました。この研究は17日付の米科学誌に掲載されています。実際に手術を受けた363人を追跡し、リンパ節転移の頻度と5年生存率を分析した結果、腫瘍の食道側への広がりの長さが、切除範囲を決定する重要な指標であることが示されました。
具体的には、食道側への広がりが2センチ以下の場合は食道下部と胃周囲リンパ節の切除、3センチ以上の場合は食道の大部分と胃上部に加え、両臓器周囲リンパ節まで含めた広範囲切除が推奨されます。本成果は日本胃癌学会および日本食道学会の治療ガイドラインに反映される予定で、今後は全国で統一された標準治療の普及が期待されています。
食道胃接合部がんは、胸やけやつかえ感で発見されることもありますが、早期は無症状のことも少なくありません。特に逆流性食道炎やバレット食道がある方は注意が必要であり、定期的な内視鏡検査による早期発見が重要です。
