胃食道逆流症とは、胃酸が食道へ逆流することにより、食道下部に炎症を発生させる病気の総称であり、逆流性食道炎と非びらん性胃食道逆流症を合わせた概念です。
内視鏡検査で、炎症所見がびらんという爛れとして肉眼的に認められた場合、逆流性食道炎と呼び、胸焼けなどの症状があり、明らかに胃酸の逆流を疑うにも関わらず、内視鏡的に食道下部に異常を認めない場合を非びらん性胃食道炎と呼びます。
従って、内視鏡所見よりは、胸焼けを中心とした逆流症状が起こることにより、生活に支障をきたす病態と定義されます。
元々、欧米に多い疾患でしたが、最近は本邦でも急激に増加しており、良性疾患ですが健康な生活が妨げられるため、積極的に治療すべきであると考えられています。
<監修責任者>
医潤会内視鏡クリニック 理事長 中西弘幸