超音波内視鏡検査時の診断的標準手技として、超音波内視鏡下穿刺吸引法(endoscopic ultrasonography-guided fine needle aspiration:EUS-FNA)がある。

近年、穿刺針の進化により検体採取法はEUS-FNAからEUS-guided fine needle biopsy:EUS-FNB)へ展開しつつある。

癌の診断のみであれば、細胞診すなわちEUS-FNAで十分であり、FNA穿刺針によっても組織採取はある程度可能であるが、免疫染色を必要とする場合や多くの検体を必要とする時はFNB穿刺針を選択する。

穿刺針には、Franseen 穿刺針、Fork-tip針があるが、ランダム化比較試験やメタ解析の結果では、技術的成功率、正診率、適切な検体採取率、穿刺回数、有害事象などの各項目には、両者に優越性はなく、いずれの穿刺針も有用である。

EUS-FNBの発展には、穿刺針のさらなる改良が必要と思われる。