超音波内視鏡検査は、胆膵疾患の診断において必須のモダリティであるが、技術的習熟に時間を要する。

また、診断においては、術者依存による主観的診断に陥りやすく、CTやMRIに比べて客観性が低い欠点がある。

しかしながら、画像診断では上記のような弱点があるが、膵疾患の充実性腫瘤は超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)を施行することにより、高精度の診断が可能である。

近年のさまざまな分野で応用されている人工知能(artificial intelligence:AI)を超音波内視鏡に利用する試みがなされている。

AI技術のひとつであるdeep learning画像分類に対しては、特徴量を算出する必要がない。

医療画像診断を行う時、画像から所見を抽出し、その所見の有無(特徴量)で診断を行うことが多い。

Deep learningはこの特徴量を抽出せず、画像自体を直接解析することが可能であるため、測定誤差や解析が影響しにくい利点がある。

今後は、超音波内視鏡検査による診断を補う方法としてのAI技術の早期導入が期待される。