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Columnコラム

胃カメラ検査時に発見される食道顆粒細胞腫

食道粘膜下腫瘍のうち、顆粒細胞腫(Granular Cell Tumor)は、平滑筋種の次に多く、約5%を占め、好発部位は中下部食道であり、ほとんどは良性腫瘍であるが数%で悪性を認める。

内視鏡所見としては、WLI(white light imaging)では中央がわずかに陥凹した黄色調または白色調隆起性病変であり、大臼歯様と表現される。

超音波内視鏡検査では第2/5〜3/5層の均一でやや低エコー域として描出され、鑑別が必要となる扁平上皮癌に認められる不均一なエコー像とは異なる。

病理組織学的には、主に粘膜固有層から下層に主座を置く粘膜下腫瘍であり、中央部では扁平上皮の基底層に浸潤するため頂部が陥凹する。それにより、肉眼的には大臼歯様を呈する。PAS陽性を示す微細顆粒を有し、免疫組織化学的にS-100蛋白、NSE陽性を示すため神経細胞、特にSchwann細胞由来とされている。

悪性所見がなく無症状の場合は経過観察でよいが、嚥下障害などを呈する場合や増大傾向にある場合は内視鏡的切除を行う。