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Columnコラム

大腸カメラ検査時に発見される早期大腸癌におけるctDNAの有用性

早期大腸癌患者において、根治的治療後の再発モニタリングは重要な課題のひとつである。

早期大腸癌のうち、粘膜内癌は、断端陰性の場合においてはリンパ節・血行性転移がないため完全治癒症例となる。

しかし、粘膜下層への浸潤を認める場合やより深く浸潤を疑う場合は、上記の危険性を伴うため、再発への危惧を少なくとも5年間は follow upしていく必要がある。

今回、デンマークAarhus University Hospitalにおいて、ultra-deepシーケンシングにより、ステージ1からステージ 3の大腸癌患者の術前・術後の血中循環DNA(ctDNA)測定値と再発との関連性の検討結果が発表された(n=130)。

術前には88.5%の患者でctDNAが検出されたが、術後30日ではctDNA陽性は10.6%に低下しており、術後ctDNA陽性値は高い再発リスクと関連する結果であった(ハザード比7.2)。

また、術後化学療法直後のctDNA陽性(ハザード比 17.5)であり、サーベイランス期間中のctDNA陽性(ハザード比 43.5)も再発リスクであった。

スウェーデンからの研究も併載され、いずれの研究もサンプルサイズの小ささによって制限されるが、早期大腸癌の優れた予後バイオマーカーとして期待されることが判明した。