2016年に 「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」 が一部改正されて、胃がん検診が内視鏡を使って行われるようになり、上部消化管内視鏡検査の重要度は高まっている。

見落としのない内視鏡検査には鮮明に描出される内視鏡画像が必要であるが、内視鏡関連技術の発達に伴い、内視鏡医はより高度な画質で検査できるようになっている。

最新の内視鏡システムで映し出される画像は非常に鮮明であり, また、Narrow Band Imaging (NBI) やBlue LASER Imaging (BLI) 2)などの画像強調内視鏡に代表される診断モダリティは、内視鏡診断の精度向上に大きく寄与している。

最近では人工知能を用いた技術により病変の拾い上げや質的診断も可能となってきており、今後の発展が期待されている。

2020年7月にはオリンパス社から新しい内視鏡システム “EVIS X1” が発売され、同時にそれに対応するスコープも発売されている。

画質の向上や光量の増加だけでなく、Red Dichromatic Imaging (RDI)や Extended Depth of Field (EDOF) といった新たな機能も装備され、内視鏡医の身体的・精神的ストレス軽減に寄与することが期待されている。