富士フイルム社製経鼻内視鏡は、2001年発売のキセノン光を光源とした EG-470N に始まり、2005年EG-530N、2007年EG-530N2、2009年EG-530NW、2011年 EG-580NW、2013年 EG-580NW2と、ほぼ2年ごとに機器改良が施されてきた。

かつては通常径内視鏡より画質が劣る点で敬遠されがちであったが、受容性の高さから内視鏡検診・スクリーニング検査を中心に徐々に注目されるようになり、検査精度が通常径内視鏡と同等であることも報告された。

2014 年に登場したレーザー光源 (LASEREO) スコープ EG-L580NW は、CCD (charge coupled de-vice)の改良により通常径内視鏡と遜色ない高画質となり、さらに Blue LASER Imaging (BLI)、Linked Color Imaging (LCI) の画像強調内視鏡 (image en-hanced endoscopy: IEE) 機能を備え実用性が大きく向上した。

2016年には操作部の改良と吸引性能が向上したEG-L580NW7が発売された。

また、おもに海外展開用に開発されたLEDを光源とするスコープも、2018年にEG-6400N、2020年に4色LED光源(ELUXEO) スコープEG-740N が発売され、コスト面で優れることから実地医家を中心に普及している。

スペックはレーザー経鼻内視鏡と同じで、IEE (BLI、LCI、FICE) も可能であるが、レーザー光とは色あいが若干異なり赤味が強調される傾向にあるため、病変診断および Helicobacter pylori (Hp) 感染診断の際は注意が必要である。