胃カメラや大腸カメラにより発見された早期癌に対し、近年、さまざまな画像強調内視鏡が開発されている。

内視鏡検査の質の向上を目的とした、新たな画像強調内視鏡である Textureand Color Enhancement Imaging(TXI)もその1つである。

TXIは、白色光観察下での粘膜表面の「構造」「色調」「明るさ」の3つの要素を最適化する、白色光をベースとした画像強調観察法である。

モードでは白色光画像を detail layer と base layer に分割し、前者にはテクスチャ(構造)強調の、後者には明るさの補正を行ったのち、それら2つの成分画像を合成して画像が出力される。

具体的には、テクスチャ強調は、粘膜のわずかな明暗の差を広げることで凹凸を視覚的に強調する。

また明るさ補正は、近点のハレーションを発生させることなく、遠点の暗い部分だけを明るくする。

さらに色調強調を加えて赤色の色調をより赤く、白色の色調をより白く強調することにより、より色調のコントラストが強くなった TXI mode 1が出力される。

また、テクスチャ強調と明るさ強調のみで画像処理を行い出力された画像がTXI mode 2である。

TXI mode 2は色調強調がないため、TXI mode 1と比べるとより白色光観察に近い色合いで出力される。