小腸カプセル内視鏡(Capsule Endoscopy:CE)は、サイズが26x11mmであり、自走能力を有さないため、内視鏡を飲み込んだその後は消化管の蠕動により受動的に進み、PillCamTM SB3カプセルでは進行速度にあわせて1秒間に2枚もしくは6枚の内視鏡写真を撮る。

検査時間は約8時間であるが、平均5時間程度で大腸に到達し、全小腸の観察が可能となる。

小腸疾患精査におけるCEの役割は特に小腸出血に有用である。

一度に全小腸を観察できるため、びまん性疾患ではその病変範囲を確認できる。

偶発症としてはCE滞留と誤嚥がある。

滞留は予測できない場合もあるため、患者に十分な説明を行ってからCEを施行する。

狭窄が疑われる場合はパテンシーカプセル(PC)を使用し消化管開通性を確認する。

また、病変が見つかった場合は、その位置に近いアプローチよりバルーン内視鏡(Balloon-assisted Endoscopy:BAE)を行う。