小腸に狭窄病変がある場合に、小腸カプセル内視鏡を服用すると回収できない危険性が生じる。

そのために、開通性確認用カプセルとしてパテンシーカプセル(PC)がある。

PCは、内服すると小腸内で30時間後以降に溶け始める性質を有する。

PC が全消化管を通過し原形のまま体外排出されたと確認することで、消化管開通性を予測できる検査法である。

内服後30~33時間後にPCが体外もしくは大腸内に原形のまま到達しえたか判定する。

PCが導入されたことにより、小腸疾患の精査が必要な状況であれば狭窄が疑われてもCEが可能である。

特にCrohn病の診断と経過観察に有用との報告が多い。

一方、PC内服後30時間までは固形の塊であり、狭窄が強い、もしくは長径が2cm以上の狭窄に対しての影響は免れない。

PCさえも使用できない腹部の状態があることも理解しておく必要がある。

PCは技術料のみの算定で600点、CEは特定保険医療材料費が79,200円、読影料が1,700点であるためPC+CEで約10万円の検査となる。

保険診療で3割負担の患者の場合、実費は約3万円である。