大腸カメラ検査時に発見された早期大腸癌に対する治療法であるESDが広く普及しているが、安全で確実な大腸ESDを行うためには、良好な視野を維持することが必須である。

そのため、剥離を進めていくにつれ病変部を展開させる必要があるが、Multi-loop traction device(MLTD)は小ループが3つ連なった細径樹脂製のEndoscopic Submucosal Dissection(ESD)用カウンタートラクションデバイスであり、3つのループを上手く使用することにより、長さや牽引力、方向の調節が可能であり、多方向への展開が可能である。

このように、トラクションデバイスは進化を遂げ、今後ますますESDは安全で迅速に行われると考えられる。