胃カメラ検査時に発見される胃MALTリンパ腫のなかで、除菌治療抵抗例や H. pylori 陰性胃 MALT リンパ腫に対する second line の治療方針は確立していない。

限局性胃MALTリンパ腫に対する低線量放射線療法の有用性について報告されている。

30 Gy 低線量放射線療法の長期経過について検討した結果、低線量放射線療法によってCRとなった症例は90%であったのに対し、部分寛解(partial remission:PR)が10%で重篤な副作用はなく、有用な治療法と考えられる。

しかしCRとなった症例の一部(19%)に、その後遠隔再発、胃癌の併発、濾胞性リンパ腫の発生がみられ、CRとなったあとも、照射野外の遠隔再発と照射野内の癌の発生(胃癌や膵臓癌)に注意しながら慎重に経過観察する必要がある。

Second line 治療として低線量放射線療法以外にも、手術療法、リツキシマブ単独療法、watching などが報告されているが、症例数が少なくエビデンスに乏しい。