2022.12.23
胃カメラ検査時に発見される食道ポリープ
胃カメラ検査や大腸カメラ検査時に発見されるポリープには、腫瘍性病変と非腫瘍性病変に分類される。
胃ポリープは非腫瘍性病変が多く、同じく、食道ポリープも非腫瘍性病変が多い。
食道の非腫瘍性ポリープは、主に以下に分類される。
化膿性肉芽腫(PG)は発赤調の隆起性病変で白苔を伴うことが多く、時に潰瘍を併発する。炎症がその成因と考えられ、短期間に増大したり縮小したりする。
血管線維性肉芽腫(FVP)は下咽頭~頸部食道に基部を有するソーセージ様の大型の有茎性ポリープである。
支持組織の乏しい粘膜が蠕動などにより牽引されることで徐々に増大すると考えられ、表面は正常の扁平上皮で覆われ、時に潰瘍を併発する。
炎症性線維性ポリープ(IFP)は食道胃接合部が好発部位で、正常の粘膜に覆われたSMTの様相を呈し、増大するに従い有茎性やびらん、潰瘍などの所見が加わる。
炎症性食道胃接合部ポリープ(IEGP)は食道胃接合部にみられる炎症を背景に持つ過形成性ポリープである。
表面は比較的整った絨毛構造で、部位によっては扁平上皮に覆われている。
PPIを投与することで縮小や消退する場合があるが、びらんや潰瘍を伴っている場合が多く、良悪性の鑑別に苦慮することがある。