ほとんどの胃癌はHP感染によって発生するが、正常の(萎縮や胃炎のない)胃底腺領域粘膜に発生する小型ポリープ状、発赤調でラズベリーを想起させる表面頼粒状の内視鏡像を呈するラズベリー様腺高上皮型腫瘍が存在する。

組織像は、腺富上皮型細胞からなる管状·乳頭状構造を示す腫瘍で、細胞異型は強くない。

HP感染や除菌歴はなく、平均3mm大(1〜5mm)のラズベリー様小型ポリープで、いずれも上皮内腫瘍である場合が多い。

Ki-67陽性率が平均66.9%(28.4〜92.1%)と比較的高率であり、今後さらに症例を蓄積し、浸潤癌へのリスクを明らかにする必要がある。