2021.05.17
超音波内視鏡下胆道ドレナージ周辺デバイス
閉塞性黄疸や急性胆管炎における治療である減黄処置には、内視鏡的胆管ドレナージ(endoscopic biliary drainage:EBD)が一般的に行われる。
EBDは、体外ドレナージ(外瘻)である内視鏡的経鼻胆管ドレナージ(endoscopic nasobiliary drainage:ENBD)と生理的ドレナージ(内瘻)である内視鏡的胆管ステント留置術(endoscopic biliary stenting:EBS)に大別される。
また、EBDは内視鏡的逆行性膵胆管造影法(endoscopic retrograde cholangiopancreatography:ERCP)を用いた経乳頭的ドレナージが基本となるが、近年は超音波内視鏡を用いた超音波内視鏡下胆道ドレナージ(endoscopic ultrasound-guided biliary drainage : EUS-BD)も施行される。
EBSに用いるステントにはプラスチックステント(PS)と自己拡張型金属ステント (self-expandable metal stent:SEMS)がある。
PSは開存期間が短いが安価で交換も容易であるのに対し、 SEMSは開存期間が長いが高価である。
PS、SEMS、ENBDいずれもさまざまな種類があるが、特にSEMSでは編み込み方法やカバーの有無、形状によって特性が大きく異なる。
ステントチューブの特徴を十分理解し、患者背景や原疾患,狭窄部位などに応じて適切に使い分けることが重要である。
今後、より安全・安価な処置具の開発が求められる。