内視鏡先端に超音波プローブを装着した超音波内視鏡(EUS)では腫瘤の質的診断に苦慮する場合、ペルフルブタンを水素添加卵黄ホスファチジルセリンナトリウムであるソナゾイド造影剤を使用する造影ハーモニックEUS(CH-EUS)が可能となった。

このソナゾイドは安定化したマイクロバブルであり、ソナゾイド投与10〜20秒後の血管相早期では、流入するマイクロバブルにより病変内部の動脈血流を観察し、30〜60秒後の血管相後期では、病変全体の灌流像を観察する。

これにより、CH-EUSでは、病変部とその周囲の血行動態をダイナミックに描出することが可能となり、病変部の輪郭を明瞭にすることができる。

今後、造影剤のさらなる改良によりCH-EUSの発展が期待される。