大腸内視鏡検査(TCF)を有効活用することによる大腸癌スクリーニング・サーベイランスの整備は大腸癌撲滅において喫緊の課題である。

従来より臨床現場において行われている診断検査としてのTCFに加え、スクリーニングTCFの導入が対策型大腸がん検診において議論されている。

このような現状下において、日本消化器内視鏡学会より新規に「大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン」が発行された。

ガイドラインでは、「大腸内視鏡によるスクリーニング」、「大腸内視鏡検査の実際(挿入・観察・診断・治療)」、「大腸内視鏡検査・治療後のフォローアップ・サーベイランス」を網羅するようなclinical questionが設定され、それに対するステートメントが提示されている。

今後は、スクリーニングTCFのデータの蓄積を充実させ、診断TCFとの双方向解析を行うことにより、大腸癌死亡率減少に繋がることが期待される。