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Columnコラム

内視鏡時生検による癌治療法選択技術

癌治療において投与される分子標的治療薬の多くはタンパク質に直接作用する。

そのため、癌細胞内のタンパク質全体(プロテオーム)の情報は治療法の選択に有用であると期待されている。

特にタンパク質のリン酸化修飾を介したリン酸化シグナルは癌細胞のさまざまな機能を制御し、リン酸化シグナルを標的にした抗癌剤も多数開発されている。

しかし、手術検体等を用いたリン酸化シグナルの解析は、手術操作による影響のため、体内の状況を反映したデータを取得することが困難であった。

今回、内視鏡用の生検鉗子を用いて採取された生検検体を採取後20秒以内に液体窒素で凍結させることで、リン酸化シグナルの変化を極力抑えたサンプルの採取が可能となり、1万個を超えるリン酸化部位を測定し、患者毎のリン酸化シグナルの特性を明らかにする技術が開発された。

これにより、癌部と非癌部ではリン酸化プロファイルは大きく異なり、癌部位では細胞周期に関連するタンパク質、DNA損傷に応答するタンパク質のリン酸化が亢進していることが確認された。

また、リン酸化情報から取得したキナーゼ活性プロファイルは患者毎の特異性が高いことも明らかになった。

本技術は、他の癌種にも適用可能であり、生検検体は経時的に採取することができるため、治療前の治療法の選択だけではなく治療後の変化をみることで、患者毎に治療の効果判定を迅速に行うことや適切な併用薬の選択が可能になることが期待される。