2022.07.19
胃カメラ検査時に発見されるBarrett食道腺癌に対する日本食道学会拡大内視鏡分類の有用性
食生活の欧米化により逆流性食道炎が非常に増加し、それにより、欧米だけでなく本邦においてもBarrett食道腺癌の増加が報告されている。
また、内視鏡においても拡大内視鏡などの技術や精度の発達により、その発見率も向上している。
本邦の消化器内視鏡医が容易に活用できることを目的に Barrett1食道·腺癌に対する日本食道学会拡大内視鏡分類(JES-BE分類)が作成された。
これまでの拡大内視鏡分類と異なり、診断フローチャートとともに提案された。
国内10施設から収集した拡大内視鏡画像を消化器内視鏡医(エキスパート5名、非エキスパート5名)がフローチャートに沿って評価し、JES-BE分類の診断精度と再現性について検討された結果が報告されている。
高い感度·特異度および高い診断一致度が示され、エキスパートと非エキスパートとの間に有意差はなかった。
これにより、経験値にかかわりなく、高い診断精度·再現が得られたJES-BE分類の有用性が示唆された。