欧米だけでなく本邦においてもBarrett食道腺癌の増加が報告されている。

本邦では依然としてSSBEに対するサーベイランスの方法は定まっていないが、今後SSBEからの発癌症例数が増加してくる懸念もあり、早急に適切なサーベイランスの方法を模索する必要がある。

逆流性食道炎を伴うSSBEでは病変が適切に診断されないリスクがあることも多く、炎症を伴うSSBE症例では、年1回程度の内視鏡検査を検討するか、もしくは炎症を抑制したうえでの再検が必要と思われる。

一方、炎症を伴わないSSBEにおいては、LSBEと比ベリスクは低いものの発癌の可能性があることから、本邦でのSSBE由来Barrett食道腺癌の発生率などのデータが集積され詳細が明らかになるまでは、欧米におけるLSBEのサーベイランスと同程度である3年に1回程度の内視鏡検査は必要であると考えられる。