大腸ポリープ切除により大腸癌関連の死亡率が低下するため、近年では10mm以下の小さいポリープで癌の可能性がきわめて低いと考えられる病変でも、積極的に cold snare polypectomy が行われている。

一方では 10mm以下のポリープは見逃されやすく、いかにそれらを減らしていくかが重要である。

しかし、大腸腺腫発見率は既存の Narrow Band Imaging (NBI)、Flexible spectral Imaging Color Enhancement (FICE) および白色光観察では有意な差はみられず、遠景観察で小さいポリープなどを発見するには十分とはいえなかった。

Linked Color Imaging(LCI) では大腸管腔内は明るく観察され、色彩強調によって正常粘膜と腫瘍の境界部が明瞭となるため発見率が改善し、10mm 以下のポリープであってもLCI観察の有用性が示唆されている。

見逃しやすい平坦病変のlateral spreading tumorや褪色調のsessile serrated lesion (SSL) でも LCI では高い色調コントラストが得られる。

その他のLCI の有用性として、大腸粘膜の血管の優れた視認性があげられ、腫瘍による血管の途絶も容易に認識できる。