胃カメラや大腸カメラ検査に発見された早期癌に対して内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD: Endoscopic submucosal dissection) が行われようになり、周辺デバイスの開発には目覚ましいものがある。

また、消化器癌の内視鏡的治療以外にもさまざまなアプローチで消化器疾患に対する治療が考案されている。

カテーテルを用いて電気パルスで十二指腸の細胞膜に穴を開け、細胞のアポトーシスと再生を促す内視鏡治療Re-Cellularization via Electroporation Therapy(ReCET)は、糖尿病やメタボリックシンドロームの根本原因であるインスリン抵抗性を改善し、重篤な有害事象なしに血糖コントロールが向上することが示されている。

オランダ・Amsterdam University Medical CenterのCeline B.E. Busch氏らは、ReCETのファースト・イン・ヒューマン試験EMINENTを実施し、2型糖尿病患者に対するReCETとGLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)セマグルチドの併用により、インスリン療法を回避できる可能性があるとの結果が米国消化器病週間で発表しされた。