小腸には病変の発生は極めて少ないため、不定愁訴や下血の原因精査は最後になる場合が多い。

また、従来の小腸検査は検者には難しく、被検者には苦しい検査であった。

カプセル内視鏡(CE)は2000年に小腸の検査目的に開発され、Nature誌上で発表された。

様々な短所はあるが、飲み込むだけで被侵襲性であることは、方向性として正しいとと思われる。

本邦では現在、小腸カプセル内視鏡(SBCE)と大腸カプセル内視鏡が導入され、保険適用となっている。

SBCEは小腸検査において非常に重要なデバイスとなっており、開発から20年を経て、読影ソフトウェアを含めさまざまな改良が加えられている。

本邦では Medtronic社、オリンパス社、CapsoVision 社の SBCE が使用可能である。CE 本体の視野角や画質の向上、見落としなく速く読影するためのソフトウェアが開発され、AI(人工知能)による読影サポート技術も報告されている。