大腸カメラ(内視鏡)検査の普及により、大腸癌の早期発見率が向上している。

早期大腸癌は、技術的には大きさが問題となるがESDのデバイスなどの進歩によりかなりの大きさの腫瘍切除が可能となっている。

一方、癌の深部浸潤も切除適応の判断に重要点となっている。

NBI大腸カメラの普及により、2014年に提唱されたJNET分類が主に活用されている。

JNET分類とは、“vessel pattern”と“surface pattern”の2つのNBI拡大所見を診断指標としたType 1、2A、2B、3の4つのカテゴリー分類である。

Type 1では微小血管は視認しにくく、しばしばpit内腔がdot 様に観察され、 過形成またはSSP(sessile serrated polyp)の指標である。

Type 2Aは太さ·分布共に均一な微小血管と整な surface patternが観察され、腺腫~低異型度粘膜内癌の指標である。

Type 2Bは太さ·分布が不均一な微小血管と不整な surface pattern が観察され、高異型度粘膜内癌/SM軽度浸潤癌の指標である。

Type 3は疎血管領域や血管の断片化,またはpit様構造が破壊された無構造領域が観察され、SM高度浸潤癌の指標である。

このJNET分類を指標として、ESD適応判断がなされる。