十二指腸粘膜下層病変には超音波内視鏡検査が行われる。

15mm以下の病園に対しては空間分解能の高い20MHzのプローブを使用し、超音波penetration不足の場合は12MHzのプローブに変更する。

内視鏡検査時には、腫瘍の頂部から超音波が照射されるようにプローブの位置調整を行い、腫瘍の境界や内部性状、由来層を認識する。

小さな病変に使用する細径プローブによる観察時は、脱気水が胃内部に逆流しないように、また空気の流入を防ぎ、十二指腸内に液体が充満しやすいように腹臥位にする。

腫瘍が大きくなると由来層の評価が困難になるため、病変基部の両端にプローブを移動させ正常の層構造と病変の連続性再現性の有無を確認する。

主局在層、エコーレベル、内部エコーパターンにより超音波画像診断を行うが、確定診断には病理診断が必要な場合が多い。

神経内分泌腫瘍、迷入膵、Brunneriomaなど第3層までに局在する病変であればボーリング生検で確定診断可能な場合もあるが、第4層に局在するGISTなどの間葉系腫瘍の鑑別にはEUS-FNAが必要となる。

詳細な画像診断や外科的切除前の確定診断が可能となる超音波内視鏡の発展と検査のさらなる普及が必要となる。