Columnコラム

最新の胃カメラであるGIF-HQ290 は先端部外径が10.2mm、軟性管外径が 9.9mm、挿入部最大径12.1mmのスコープである。

このスコープの最大の特徴は通常観察と近接拡大観察を切り替える Dual Focus 機能が搭載されていることである。

ビデオシステムセンターにより挿入部に内蔵されたアクチュエーターを駆動させレンズを移動させることにより、焦点距離を通常観察用と近接観察用 (Near Focus) に切り替えることができる。

拡大倍率は一定であり、40倍の倍率 ( 26インチモニター使用時) であるため、精査したい病変とスコープとの距離を調整することで、粘膜の微小血管や腺管構造を評価できる。

最大倍率 85 倍で拡大できるGIF-H290Z と比較すると、最大倍率が低くレバーで倍率を調整できないため質的診断の精度は低くなるが、ボタン1つで容易に拡大機能を使用できるメリットがある。

副送水口も装備されており、粘膜に付着した粘液を簡便に送水ポンプからの送水で洗浄しながらの観察も行うことができる。