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Columnコラム

胃カメラ検査時に発見されるBarrett食道における内視鏡検査によるsurveillance

欧米では1万人を超える Barrett食道における年間癌発生率は0.12%との報告もあり、極めて低い発生率であるために、内視鏡検査によるsurveillanceの有効性に関して否定的な意見がある。

また、メタ解析においても、異型性のないBarrett食道における癌の年間発生率は0.33%と低く、特にSSBEでは0.19%と低率であり、積極的な内視鏡介入には疑問が存在する。

しかし、LGD(low grade dysplasia)を伴うBarrett食道では、HGD(high grade dysplasia)を含む癌の発生率は年間1.73%とのメタ解析もあり、米国ACG(American College of Gastroenterology) ガイドラインでは、異型性が疑われれば1年ごと、異型性がなければ3~5年ごとの生検を含めたsurveillanceが推奨されている。

一方、本邦では2017年版の「食道癌診療ガイドライン」では、Barrett食道をscreening / surveillanceすることは弱く推奨となっているものの、発癌リスクの異なるSSBEとLSBEに分けて surveillance間隔を検討すべきである。

本邦でのsurveillance法は早期胃癌内視鏡診断学による狙撃生検が主であり、欧米ではSeattleprotocolに基づいた1~2cmごとの全周性4点生検によるランダム生検である。