内視鏡分野におけるAI技術の導入はめざましいものがあり、特にCADeと CADxのコンピューター画像診断支援システムは有用である。

これらのCADe、CADxに用いられている機械学習の代表的なアルゴリズムの2つは、SVM (support vector machine) と畳み込みニューラルネットワーク (convolutional neural network; CNN)がある。

SVMは、分類問題を解く機械学習アルゴリズムとして他にロジスティック回帰や決定木などがあるが、これらのアルゴリズムは教師データすべてを使ってパラメーター推定を行い、予測モデルを構築する。それに対して、SVMでは分類に重要な一部の教師データ(サポートベクトル)のみを使ってモデルを構築する。

一方、畳み込みニューラルネットワーク (convolutional neural network; CNN)は、ディープラーニングの代表的なアルゴリズムの一つであり、特徴量の抽出も自動的にされるように設計されている。

畳み込み層においては、ニューロン同士の結合をうまく制限し、なおかつフィルタという手法を使うことで、画像の畳み込みに相当するような処理をニューラルネットワークの枠組みの中で表現することが可能となった。

畳み込み層は入力された画像からのエッジなどの特徴抽出の役割を果たしている。

今後、システムやソフトウェアのさらなる開発により、内視鏡医をサポートするAIの発展が期待される。