2020年3月2日にオリンパスが発表した診断支援システムは「CAD(computer aided diagnosis)」と呼ばれる。

CADには、病変の疑いのある部位を検出する「CADe(computer-aided detection)」と病変候補の良性・悪性を鑑別する「CADx(computer-aided diagnosis)」の2種類がある。

オリンパスは2019年3月8日に、CADxに相当するAI診断支援システム「EndoBRAIN(エンドブレイン)」を発売している。

大腸の内視鏡検査で医師が病変を拡大して撮影した画像(静止画)をAIで解析し、腫瘍かどうかをパーセンテージで医師に提示する。

今回発売されたEndoBRAIN-EYEは、内視鏡検査の映像(動画)中に病変が映っていると医師に通知する機能が搭載されている。

臨床性能試験では、感度(画像中に病変があるときにAIが正しく病変があると判定できる確率)95%、特異度(画像中に病変がないときにAIが正しく病変がないと判定する確率)89%を達成し、病変の見落としの減少に貢献すると考えられる。

これら2つの製品を併用することで、腫瘍の「発見」から「鑑別」までを支援できるようになった。EndoBRAIN-EYEで見つけた病変を拡大表示することにより、EndoBRAINに自動で切り替わり、腫瘍か非腫瘍性病変かどうかをパーセンテージで示す。

今後、これらのAIシステム搭載内視鏡により、さらなる内視鏡検査の拡充が進むと思われる。