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Helicobacter pyloriピロリ菌検査

ピロリ菌 - 2.5~4.0ミクロン
1ミクロン=1000分の1ミリメートル

ピロリ菌は、胃の粘膜に生息し胃の壁を傷つける細菌です。

ピロリ菌陽性者のほとんどが幼少時に経口感染し、長期間、胃粘膜を侵食し、胃癌の発生母地である萎縮性胃炎を発症している症例も多く認めます。

昭和初期は、上下水道のインフラが未整備で、井戸水による共同生活が多かったため、高齢者では高率に感染しています。50歳以上では70〜80%、30歳前後では10〜20%、10歳前後では約5%が感染しています。

数十年という長期間を経て粘膜を侵食し萎縮を惹起し、やがて胃潰瘍や胃癌を発症させる場合があり、胃癌症例のほぼ100%がピロリ菌陽性または既往のため、胃内視鏡検査で胃潰瘍や萎縮性胃炎などが認められると、ピロリ菌検査を施行し、陽性の場合は1次除菌 を行います。

除菌成功率は90%以上で、不成功の場合は2次除菌となります。
ただし保険診療は2次除菌治療までの適応となり、2次除菌不成功症例に対する3次除菌以降は自由診療になります。ピロリ菌検査は、通常、初回は採血によるピロリ菌抗体検査で、除菌後効果判定は二ヶ月以降に呼気検査(UBT)や便検査で行われます。
ピロリ菌は胃癌に関わる重要な事項であり、除菌により胃癌発症の危険性は低下します。