細径大腸カメラ
大腸内視鏡検査とは、直径約13mm、全長160cmの大腸カメラを肛門より大腸カメラを挿入し、長さ約150cmの曲がりくねった大腸を70cm位に短縮しながら、大腸の一番奥(盲腸)まで挿入します。
屈曲したS状結腸を内視鏡の先端で手繰り寄せながら束ねていき、直線化して挿入する方法は難しく、この腸管短縮ができないと、内視鏡を押しながら挿入することになるために、S状結腸が過伸展し疼痛が発生します。
この技術力は経験数にほぼ比例するため、施設(担当医)の実績数を調べることが必要です。
当院では、解剖学理論に基づく定型的挿入手技(著書あり)により検査時間は平均8分で終了します。通常はさほど疼痛もなく終了しますが、大腸の長さ・形状には個人差があり、検査時間が掛かる場合があります。
また、当院の内視鏡システムにはNBI機能が搭載されており、早期大腸癌発見に極めて有用です。
-
早期大腸癌(白色光)
-
早期大腸癌(NBI)
*NBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光観察)は、限られた範囲(狭帯域)の2種類の波長(390~445nmと530~550nm)を照射して粘膜を観察する方法です。
この2種類の波長は、血管の中を流れる赤血球によく吸収されるため、血管を視認しやすくなります。
血管内のヘモグロビンを吸収するように狭帯域化された青(390~445nmの波長)と緑(530~550nmの波長)の2つの波長の光を照射することにより、血液が濃い茶褐色に染色表示され、微細血管像のコントラストを増強して画像表示できます。
内視鏡検査時にNBI照射することにより、青い光は粘膜表面の新生血管の有無を、緑色の光は粘膜深部の血管の有無を示すため、癌の早期発見に有用で、特に早期大腸癌の発見に優れています。